シマフクロウのかみさまがうたったはなし
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知里幸恵「アイヌ神謡集」より
ぶん・え まつした ゆうり
2014年 (公財)アイヌ文化財団 出版
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* おはなしのあらすじ *
 シマフクロウのかみさま は、よぼよぼのおじいちゃん。
 だいじな用事を果たせずに、とってもとっても困っていました。
 するとそこにカラスの若者があらわれて・・・
 ホシガラス、カワガラスと、いろんなカラスが次々お家を訪れます。
 そして、シマフクロウのかみさまが困っている理由とは・・・?
 民話らしい繰り返しのリズム、身近な生き物との暮らし方を
 見つめなおすようなお話です。
 
 《使用画材》 水彩絵具・パンパステル・色鉛筆など
 
* WEB絵本はこちらから *
 
この絵本は、出版元がが主催されている幼児向け絵本コンペにて
最優秀賞を受賞し、出版されました。
非売品のため店舗等で販売はされておりませんが、
全国の児童施設や図書館等に配布されているそうです。
よかったらお近くの施設にてご覧ください。
「アイヌ神揺集」 (岩波文庫) は大正中頃、知里幸恵さんというアイヌの少女が、
自分の家に昔々から口伝で語り継がれてきた物語”カムイユーカラ”を一冊にまとめたものだそうです。
アイヌ語と日本語訳の両方載っており、言葉の響きの違いや面白さも合わせて楽しめます。
NHK教育の「にほんごであそぼ」でも、「銀の雫」のタイトルで「シロカニペ ランラン ピシカン」
のフレーズとともに、歌と踊り付きで流れていたのをご存じの方は多いかもしれません。
 
神謡と訳された”ユーカラ”は、神様が一人語りする物語で、
”サケヘ”という繰り返しのリズムが特徴です。
動物の神様の場合は、鳴き声を元にしたものもあります。
カエルの神様の”トーロロハンロクハンロク”なんかは特に鳴き声っぽくて愛らしいですし、
キツネの神様の”トワトワト”というサケへも、不思議な響きで気に入っています。
 
いろんな動物が出てくるお話がありますが、この絵本は「梟の神が謡った話 コンクワ」を元にしています。
”梟”は、シマフクロウのこと。北海道で見られる一番大きなフクロウで、悪いものがやってくる夜に
大きな瞳で見張ってくれる、と考えられ、村の守り神として大事にされ、尊敬されていたそうです。
お話に触れるたびに、動物に対する考え方の違い、共通する部分、いろんな事に気付きます。
ぜひぜひ、「アイヌ神謡集」の方も、お手に取ってみてください。